7月24日より、大友良英、青山泰知、伊藤隆之によるサウンド・インスタレーション《without records》の先行公開が始まりました。会場となるYCAMの広大なホワイエ(吹き抜け空間)に足を踏み入れると、1階から大階段、そして2階へと至る空間に、整然と並べられた約70台のポータブル・レコードプレイヤーが目に入ります。かつて既製品として流通し、やがてガラクタやジャンク品として見捨てられていたプレイヤーたちが、レコードののっていないターンテーブルを回し、物理的な摩擦や接触不良、あるいは制御できないハウリングといった、個体差のある生々しいノイズを響かせています。レコードをのせずにプレイヤーから聴こえてくる音に耳を澄まし、その特徴を際立たせるためさまざまな人が制作に参加しての加工。物理的な摩擦や接触、意図せず起こる接触不良や、制御できないハウリングが、それぞれのプレイヤー固有の音となります。この多様な響きを、青山が空間の密度や緩急の流れを計算して緻密に配置。各プレーヤーの音響特性をグループごとに制御するシステムを伊藤が構築しました。さらに大友がランダムネスを交えた即興的な時間構成を施すことで、スマートなデジタル音響とは対極にある、ザラついた物理音が奏でるアンサンブルが立ち現れます。
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先行展示が始まりました。
2026.7.24 金